どうもこんにちは、じょんです。
最近気づけば、メンタルケアに関する書籍をよく読むのですが、
(自分では気づかないうちに、ココロに負担を感じているのかもしれません)
いつも通りAmazonで検索しているときに目に留まったのがコチラの本。
本書を書いたのは、皆さんご存知、『ウッチー』こと、サッカー元日本代表の内田篤人選手。
昨年の電撃引退から、最近ではテレビで目にすることも多くなってきたウッチー。
筆者の世代ですと、サッカー界のスーパースターであり、
何事も淡々とこなしていく印象から、よほど強いメンタルをお持ちなんだろうと感じていましたが、
ウッチー自身の認識としては、メンタルが『強い』のではなく『振れ幅が少ない』ということだそう。
そして、メンタルの『振れ幅』を少なくすることで、物事を客観的に、冷静に見ることが出来るというのです。
本書では、ウッチーが振れ幅の少ないメンタルを得るに至った経緯だけでなく、
サッカー選手としてのキャリアについて、筆者の知らない裏側についても盛り込まれており、
単純に読み物としても面白い一冊でした。
今回はそんな一冊から、筆者が特に気になった以下の3点を解説していきます。
- 心の振れ幅が大きい人の特徴
- ウチダメンタルを身につけて得したこと
- ジブンメンタルの作り方
心の振れ幅が大きい人の特徴
ウッチー曰く、心の振れ幅が大きい人というのは、以下の特徴を持っていることが多いそうです。
- やらなきゃいけないことを作る
- 感情が入りすぎる
- 背水の陣で臨みがち
どれもなんとなく言わんとすることはイメージ出来るのではないでしょうか?
筆者が特に共感できたのは1つめの『やらなきゃいけないことを作る』という点でした。
振れ幅を減らすため、つまり、ちょっとしたことで動揺しないようにするために、
ルーティーンを作ったり、入念に準備をしたりと、自身がやるべきことを増やしてしまう。
例えば、『大事なプレゼンの前日には10時には寝よう』というルールを自分で決めていたとして、
仮に前日に同僚からの相談に付き合った関係で10時に寝付けなかったとしたら、
むしろルールから外れてしまったことで余計に動揺してしまう。
これはあくまで例ですが、皆さんにも近いような経験が少しはあるのではないでしょうか。
つまり、ルーティーン等、やらなきゃいけないことを作ることで、
返って心の振れ幅が大きくなる可能性もはらんでいるということです。
ウッチーにしてみてれば、むしろそういった『やらなきゃいけないこと』を作るのではなく、
『やらないこと、適当さを身につけること』が一番大事だというのです。
確かに、大事な試験の前なんかに、テキトーそうにしている人の方が、
リラックスして自分の本来の実力を出せているように見えることがありますが、
要は『普段通り』を素で出せるようにすること。
それこそが心の振れ幅を少なくするためには必要なのだと筆者は読み取りました。
ウチダメンタルを身につけて得したこと
ウッチーが、ウチダメンタルを身につけて得したこととして、
『自分なりの見方を身につけられる』ことを挙げています。
本書では実例が挙げられているのですが、なかなかウッチーらしい、
リアリスティックな考え方だなーと感心してしまいました。
昨年から続くコロナ禍での生活。
プロのサッカー選手を目指す子供たちにとっては、十分な練習が出来ない環境が続く中、
そんな子供たちに向けてトレーニング動画やリフティング動画をSNSにアップする選手たちがいたそうです。
そんな光景を目にしたウッチーとしては、
いや、『勉強しなさい』って言え
と思っていたとのこと。
サッカー選手になれるのはほんの一握り。
練習がまともに出来ない日々が続くことは、プロを目指すにあたって非常に大きなハンデとなるはず。
だからこそ、サッカーよりも将来絶対に自分を助けてくれるであろう勉強にも力を入れるべき。
そんなロジックがウッチーの頭の中にはあったそうです。
人によっては『少し冷たいんじゃないか?』と思われそうな話ですが、
プロを目指す難しさを知っているからこそ、
本当に子供たちにとって何がタメになるのかを考えてのことなのだと筆者は感じました。
ジブンメンタルの作り方
恐らく本書で一番伝えたいことはここなのではないかと感じましたが、
本書ではウッチーがウチダメンタルを身につける過程が記されている一方で、
私たちがウッチーと同じことをすれば心の振れ幅を小さくできるかというとそういうわけではない。
あくまで一例として捉え、私たち読者がどうなりたいのか、どうありたいのかについて、
自分たちで答えを探していく必要があるという話で本書は締めくくられています。
私たちはそれぞれ違った環境で育ち、違う価値観を持っているわけですから、
ウッチーの辿ってきた道をなぞったところで、同じメンタルには行きつけません。
というか、同じ道をなぞることも不可能でしょう。
(サッカー日本代表なんて筆者は当然なれませんしね)
心の振れ幅を少なくすることのメリットはなんとなくですが本書を通じて理解が出来ましたので、
そんなジブンメンタルを身につけるべく、筆者としてもまずは自分がどうありたいのかについて、
時間をとって考えてみようと思わされました。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
今回は紹介しませんでしたが、本書には著名人との特別対談の内容も織り込まれており、
サッカー界からは、ヒデこと中田英寿さん、サッカー元日本代表監督の岡田武史さん、
そして(なぜか?)アートディレクターの佐藤可士和さんとの対談が収録されています。
特にヒデとの対談は読みごたえがあり、正直ここだけでも本書を手に取る価値はあるなと筆者は感じました。
あなたがサッカーファンでなくとも、揺らがないメンタルを身につけたいと思うようでしたら、
一度本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
それではまた。
コメント