どうもこんにちは、じょんです。
今更ですが、皆さんは『歩きスマホ』という言葉、聞いたことがありますよね?
スマホの画面を見ながら街中を歩くことを指しますが、
よくニュースで話題になるのが、その危険性です。
歩きスマホ中に、赤信号に気づかずに横断歩道を渡ろうとして車にひかれてしまう。
危ないと分かっていても街中でよく目にするのは、
それだけスマホの画面に目を、時間を奪われているというわけですが、
そんな歩きスマホを撃退する一つの可能性が本書には書かれていました。
筆者の緒方憲太郎さんは、公認会計士の資格を取得し、国内の会計事務所に勤務するも、
退職し世界を放浪する旅に出てしまうような行動力のあるお方。
帰国後にベンチャー企業支援に携わったのち、音声コンテンツを扱うスタートアップを自ら設立しており、
いわば、音声コンテンツ界隈の草分け的存在として、昨今話題となっているようです。
実は筆者も公認会計士関連での講演会で緒方さんのお話を伺ったことがあるのですが、
いい意味で会計士らしからぬ面白さがとても印象的であった記憶があります。
そんな緒方さんにより書かれたコチラの本から、筆者が気になった点を3点取り上げて解説していきます。
音声は「楽に情報を得る」究極の形
本書では、タイトルの通り、音声を用いた革命が起きつつあることが説明されています。
その背景として、社会におけるインターフェースはだんだんと『省エネ化』してきている、
ということが本書では挙げられています。
過去、スマホや電話がない時代において、人は情報を取得するために、
直接会って話すことしか手段がありませんでした。
ただし、会いに行くにはそれだけの労力がかかりますし、
約束をしていなければ、会いに行っても会話が出来ないこともあったわけです。
その後、文字が出来てからは、掲示板や立て札を介して、
その次のフェーズでは所謂活版印刷を用いて広く文字を介した情報伝達が可能となり、
直接会いにいくことと比較して労力は激減しました。
時は流れ、テレビやPC、現代ではスマホを通じて人は情報を取得していますが、
いずれも画面を通じてのやりとりがメインであり、
今後は画面を視ずに音を聞くところまで、省エネ化が進むと目されています。
筆者はよく寝る前にYoutubeを見る習慣があるのですが、
厳密にいうと『視る』わけではなく、音声だけ『聴く』ようにしています。
暗い部屋の中で明るい画面を見続けるのは疲れますから、画面は見ずに、音だけ聴く。
つまり、画面を見ることはいわば、『めんどくさい』と感じているわけです。
そんな風に、画面を見ることすらも手間であり、面倒に感じる方、
筆者だけではなく、案外多いのではないでしょうか。
結局画面を見ている限りは、見ることに集中しなければいけないわけですが、
その点音を聴くを言う行為は、目を他のことに向けられるため、
何かをしながら聴くということが非常にしやすい性質があるわけです。
その意味で、いわば時間の奪い合いをしている現代においては、
音声というコンテンツは非常に高いポテンシャルを秘めているといえるのでしょう。
音声により「すきま時間」はすきまではなくなる
再びYoutubeを含む動画コンテンツの話をします。
皆さんも中にも例えば通勤中に動画コンテンツを見ているかたは多いと思いますが、
その『通勤中』とはどの時間のことでしょうか。
多くの方は、電車での移動中や、駅で電車を待つ間等、
ようは足を止めている時間に見ているのではないでしょうか。
(歩きスマホで動画を見ている方が少ないことを切に願います)
その背景には、やはり動画を視るためにはある程度集中して画面を視続ける必要があるのでしょう。
では、通勤中に音楽を聴いている方はいかがでしょうか。
恐らくそんな方にとって『通勤中』とは電車内や駅だけでなく、
それこそ家を出て会社に着くまでの全ての時間が『通勤中』となるのではないでしょうか。
これこそが、音声の持つポテンシャルであり、
画面を視る『可視時間』と比較して、音声を聴く『可聴時間』というのは圧倒的に長いわけです。
そして、人々が可聴時間を音声コンテンツにまさしく耳を傾けるようになると、
今では『すきま時間』と呼ばれている時間が、『すきま』ではなくなるということが本書では書かれています。
活用が広がる音声認識技術
『ヘイ、シリ』
『オッケー、グーグル』
『アレクサ』
この言葉、皆さんも聞くだけで何を意味しているのか分かりますよね?
それだけ、いわゆる『スマートスピーカー』が市民権を得てきたわけですが、
その他にも『音声で操作をする』場面が増えてきているというのです。
例えば金融機関との取引を電話で依頼する際に、
『My voice is my password』
と電話口で伝えることで、本人確認が可能となっている金融機関も海外ではあったりと、
音声認識技術の活用が進んでいるようです。
筆者が日本で生活をする中ではそういった音声認識を用いる場面は限定的、
というより正直実感したことがないのですが、今後はそういった場面が増えてくるのかもしれませんね。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
先にも触れましたが、今後ボイステックが浸透し、良質な音声コンテンツが多数展開されれば、
待ちゆく人々はわざわざ移動中にスマホ画面を視ることから解放され、
人々が顔をあげて前を見て歩くという光景が戻ってくるのではないでしょうか。
本書を読んでみて、今後はスマートスピーカーが一家に一台というレベルではなく、
一部屋に一台ということが当然となる日が近いと感じました。
また、本書には、ボイステック関連の企業や事業が複数登場するのですが、
Voicyを含め、いくつかの事業については是非筆者も使ってみたいと感じましたので、
いつかそのあたりの使用感なんかもお伝えできればと思います。
それではまた。
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