この記事は以下のような方にオススメです。
- ESG投資に興味がある方
⇒GPIFも組み入れている『MSCI日本株女性活躍指数』について解説しています。 - 女性の活躍がどのように評価されているのか気になる方
⇒評価の仕組みを簡単に説明しています。 - これからは女性が活躍する企業の株価が上昇すると考えている方
⇒投資対象として『ダイワ上場投信-MSCI日本株女性活躍指数(WIN)』を紹介しています。
どうもこんにちは、じょんです。
最近筆者の注目を集めているESG。
今回はESGの内『Social』に含まれる女性活躍についてのお話ですが、皆さんは『WIN』という指数をご存知でしょうか?
大手金融サービス業であるMSCIが公表している、『MSCI日本株女性活躍指数』のことを指す言葉であり、女性が活躍している企業への投資を行いたい方にとっては、この指数に連動するインデックスファンドを購入しておけば、女性が活躍している企業へ広く分散した投資を行えるという、目の付け所が斬新な指数となっています。
そんな『MSCI日本株女性活躍指数』について筆者が調べてみた内容をまとめていきます。
MSCI日本株女性活躍指数の概要
指数の定義
あらためて、日本株女性活躍指数の定義は以下の通りです。
MSCI日本株女性活躍指数(WIN)は、時価総額上位700銘柄の中から、性別多様性に優れた企業を対象にして構築される。職場において高いレベルで性別多様性を推進する企業は、将来的な労働人口減少による人材不足リスクにより良く適応できるため、長期的に持続的な収益を提供すると考えられる。MSCIは、性別多様性を推進する企業へのエクスポージャーを模索する機関投資家をサポートするため、MSCI日本株女性活躍指数を開発した。
このように、日本企業の中でも時価総額の大きい、いわゆる大企業の中から、特に性別多様性の観点から優れていると判断された企業を基にした株価指数となっています。
組入銘柄の評価
次にどのようにして、指数の組入銘柄が決定されるのかについてですが、先に触れた時価総額上位700銘柄の中から、一定の基準に沿って評価された『性別多様性スコア』をベースに決定されるようです。
そしてこの『性別多様性スコア』ですが、以下の要素を中心に評価されています。
- 雇用(Attraction)
⇒従業員として女性を引き付ける能力を測定。新入社員における女性比率と従業員全体における女性比率を使用。- 継続(Retention)
⇒女性従業員の雇用を維持できるかどうかを測定。男性と女性の平均在籍年数を比較する。- 昇進(Promotion)
⇒真の女性活躍のためには昇進を測定しなければならない。女性の昇進を測定するために、取締役会と上級管理職、中間管理職におけるそれぞれの女性比率を測定する。
その他、福利厚生やワークライフバランス向上に対する取組等を含め、各企業が最高10点で評価される仕組みとなっています。
筆者が調べた限りですが、2021年6月時点での組み入れ銘柄の内、最も性別多様性スコアが高い企業は人材サービス業の『エン・ジャパン』であり、スコアは9.85と非常に高い数値となっています。
筆者の勝手なイメージで恐縮ですが、女性が活躍されているイメージの強い、資生堂(9.7)やワコール(9.27)を抑えてのトップとなっている点は正直少し驚きました。
ちなみにエン・ジャパンのWEBサイトを見るとこの点も納得で、他の企業と比較してESGを含むSustainabilityに関する取組の見せ方が非常に巧いという印象で、女性活躍についても多くの情報が開示されていますので、興味がある方は覗いてみてください。
業種のウエイト
以下は、WINに組み入れられている企業の業種のウエイトを表していますが、資本財やサービスといった、先に挙げた女性が活躍されている印象の強い企業が属する業種のウエイトが高い一方で、エネルギーのウエイトが一番低くなっている点も違和感はないかと思います。
WINへの投資ならコチラ
ここまでの話を聞いて、この指数に興味を持った方の中には実際に投資をしてみようと思われた方もいるかもしれません。
そこで調べてみたところ、現在WINに連動する投資商品として、『ダイワ上場投信-MSCI日本株女性活躍指数(WIN)』というETFがあるようです。
以下は、設定来の株価推移ですが、長期的には緩やかな上昇傾向にあることが分かります。
引用元:https://www.daiwa-am.co.jp/etf/funds/detail/3515/detail_top.html
また、2017年9月の設定来の騰落率では+35.98%と堅調に推移しているという印象であり、投資対象としても面白いのではないでしょうか。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回紹介したMSCI日本株女性活躍指数は、私たちの年金を運用するGPIFのESG投資におけるテーマ指数として選定されており、実は私たち日本人は間接的に投資をしている指数となっていますから、これを機に少し興味を理解を深めて頂ければと思います。
それではまた。
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