【米国株投資家の強い味方】トレーリングストップについて解説

資産形成

この記事は以下のような方にオススメです。

こんな方にオススメ!

  • 株価が気になってなかなか寝付けない米国株投資家の方
    ⇒安眠剤として最適な注文方法である『逆指値』について解説しています。
  • 株価上昇による評価益はできるだけ取りこぼさずに利確したい方
    ⇒利益の取りこぼしを最小化する手法としてのトレーリングストップについて説明しています。

どうもこんにちは、じょんです。

米国株投資家の皆さんにとっては、日本と米国の時差の関係から、株価の動きが気になって寝付けなかったり朝起きてみると株価が急落していて損失を被ったなんて話はよくありますよね。

ちょうど米国では11月の第一日曜にサマータイムが終わりを迎え、日本との時差も1時間伸びており、サマータイム中は日本時間で22:30に米国の株式市場が開いていたところが23:30になるなど、私たち日本人からすると更に寝ている間の不安が広がるような状況にあるわけです。

そんな悩みを解決する強い味方となる『トレーリングストップ』について、その概要を解説します。

トレーリングストップの概要

まず理解すべきは『逆指値』

トレーリングストップについて理解するには、『逆指値』の仕組みについて理解する必要があります。

株式を売却する場合における『逆指値』は以下のように説明できます。

逆指値(ぎゃくさしね):
株式の売却において、予め定めた一定の株価を下回った場合に売却を実行するように指定すること。例えば、株価が100円を下回った場合に成行で売却するといった設定を行うことで、株価の急落時にもリスクを抑えることが可能となる。一定の株価を上回った場合に売却を実行する『指値』に対して逆の行動となる。

米国株は、私たち日本人が寝ている間にも株価が変動しており、株価が急落した場合への対応が遅れがちとなる欠点があるわけですが、この逆指値を設定しておくことで、一定のライン以下に株価が下がった場合にはその時点で売却が自動で執行されるため、リスクを抑え、かつ、利益の取りこぼしを避けることが可能となるわけです。

トレーリングストップとは『逆指値』の設定価格を変動させる仕組み

そして、今回紹介する『トレーリングストップ』は、逆指値における利益の取りこぼしを最小化するための手法ということが出来ます。

トレーリングストップ(Trailing Stop):
逆指値における設定株価が、株価の上昇に応じて変動する仕組み。例えば、「高値から15円下がったら売り」と設定しておくことで、一度株価が120円となれば105円まで下がったら売却が失効され、株価が130円となれば売却が失効される基準が115円へと上がる。

一度保有した株からある程度の含み益が出ており、含み益を損なうことなく売却したいという場面において、逆指値は非常に有効な手段となりますが、トレーリングストップによれば、株価の上昇局面においては逆指値の設定価格が自動的に吊り上がるため、利益の取りこぼしを最小化することが可能となるわけです。

トレーリングストップのメリット

利益の取り損ねを最小化できる

以下は先ほどのトレーリングストップの説明をグラフ化したものですが、➊のタイミングで株価は下落に転じているものの、執行の基準となる105円まで落ち込んでいないことから、ここでは売却は執行されません。

一方で、その後株価は130円まで上昇し、トレーリングストップにより執行の基準が105円から115円へと吊り上がりますが、その後株価は115円より下がるタイミングを迎えるため、➋のタイミングで売却が失効されることで、110円まで値下がりすることによる利益の取り損ねを防ぐことができるわけです。

なお、ここでは株式の売却について説明していますが、逆に株式の購入の場面においては、出来るだけ安い株価で買いたいが、最安値がどこになるかわからないため、安値からいくら上がったらその時点で購入を執行という形で機能するわけです。

トレーリングストップのデメリット

筆者としては、このトレーリングストップには大したデメリットは見当たらないのですが、強いて挙げるとすれば以下の2点が考えられます。

売却執行後の値上がりによる利益を取り損ねる

これはトレーリングストップというより逆指値全般に言えることですが、例えば先ほどの例の続きで、115円で売却が執行された後に、株価は以下のように再上昇に転じたとします。

この場合、株式を継続して保有していれば140円で売れたかもしれないわけですから、単純に140円と115円の差額である25円分の機会損失が生じたと捉えることができるのです。

ただし、一度115円まで下がった後の株価の動きというのは誰も知りえませんし、極論を言えば0円に近い水準まで暴落する可能性もあるわけですから、逆指値は利益を最大化する手法ではなく、利益の取りこぼしを最小化する手法として割り切るべきと筆者は考えます。

よくいわれる『たい焼きの頭と尻尾はくれてやれ』という格言の通りですね。

米国株にトレーリングストップを使える証券会社が少ない

恐らくこの点が私たち米国株投資家にとって一番の難点になるかと思いますが、筆者の調べた限り、現在大手のネット証券で米国株にトレーリングストップを適用できるのはマネックス証券の1社のみであり、多くの方が口座を開設しているであろうSBI証券や楽天証券ではまだ利用することができません。

ですから、米国株にトレーリングストップを使いたい方は、マネックス証券に口座を開設するか、もしくは、代替する手段として逆指値で我慢をするしかないということになります。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

このトレーリングストップや逆指値を使いこなすことで、夜グッスリと眠れるようになったという米国株投資家が少しでも増えれば幸いです。

それではまた。

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