どうもこんにちは、じょんです。
先日、投稿した以下の記事。
2人以上世帯の貯蓄額の平均値を示していましたが、
貯蓄額については平均値より中央値の方がより実感に近い数値をお示しできると思い調べてみたところ、
金融広報中央委員会が中央値を含めた貯蓄額に関する調査結果を公表していました。
『なるほど、やはり中央値で見ると平均値より結構さがるなぁ』
なんて思いながら眺めていたのですが、調査結果には驚くべき数値が含まれていました。
単身世帯の貯蓄額の中央値がなんと、
『50万円』
だというのです。
今回はそんな貯蓄額に関する調査結果を基に改めて考察をしていきます。
調査の概要
調査主体について
まずはこの調査を行っている『金融広報中央委員会』について、
WEBサイトでは以下のように説明されています。
ここでは難しい話は抜きにして、
『どうやら公の期間として、調査結果については信頼がおけるものと捉えてよさそうだ。』
そんな認識をしていただければ十分ではないかと思います。
調査期間について
調査対象期間は2020年までのものであり、
だいたい1年程前に調査が実施され、その結果が今年の1月に公表されておりました。
(コロナの影響から、調査時期は少し後ろ倒しとされていたようです)
2021年分の調査結果については恐らく年内には纏まるでしょうから、
最新の結果が出てきた際には改めて検証を行う予定です。
2020年度の調査結果
調査は2人以上世帯と単身世帯とに分けて実施されており、
それぞれの結果の特徴について以下解説していきます。
2人以上世帯
以下、2020年度の調査結果を公表資料より引用致します。
2020年の貯蓄額の平均値及び中央値は以下の通りです。
- 平均値:1,436万円
- 中央値:650万円
コロナの影響からか、支出額が抑えられた結果として、
貯蓄額は2019年の調査結果より大きく増加していることが見て取れます。
なお、前回の記事で紹介した貯蓄額の平均値は年齢別となっていましたが、
全年齢の平均値では1,924万円となっており、
上記の調査結果とは大きく数値が離れる結果となっています。
恐らくは調査対象者が異なることによりこのような結果の相違が生じたものと思われますが、
上記結果の方が皆さんの感覚により近づいたのではないでしょうか。
ただし、今回注目すべきは中央値に関する情報であって、
平均値と中央値との間に786万円もの差異があるわけです。
前回の記事では、平均値と中央値との違いについて解説しており、
中央値は平均値よりある程度低くなることが予想されると書きましたが、
結果としては倍以上の差が生じているわけです。
やはり貯蓄額に関していえば中央値を指標として皆さんの水準を見ることが適切であると、
再認識させられました。
なお、年齢別の回答者層の割合も以下の通り載っているのですが、
50歳以上が60%強を占めているのに対し、中央値が650万円とのことで、
やや老後の資金について不足している感が否めない印象です。
単身世帯
次は問題の単身世帯ですが、以下、2020年度の調査結果を公表資料より引用致します。
2020年の貯蓄額の平均値及び中央値は以下の通りです。
- 平均値:653万円
- 中央値:50万円
また、年齢別の回答者層の割合は以下の通りです。
いかがでしょうか。
働き盛りといえる20-40歳代が全体の60%強を占めていてるのに対して、
貯蓄額の中央値が50万円なわけですから、多くの方がほとんど貯蓄を出来ておらず、
何らか大きな出費が必要となった際にはその支出も賄えないという状況にあるわけです。
ここで、結婚に関する調査の1つに、挙式大手のワタベウエディング社が2019年に行った調査において、
結婚相手に求める貯蓄額が以下のように集計されています。
『特になし』という回答が多くを占める反面、
男女合わせた全体で約48%の方は結婚相手に50万円以上の貯蓄を求めているというのです。
つまり、単身世帯の内、約半数は上記貯蓄額の水準を満たしておらず、
貯蓄額の面からだけ見れば、結婚相手として相応と見てもらえない、
結果として、単身で居続ける可能性が読み取れるわけです。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
あくまで調査結果ですので、一概には言えないのですが、
特に単身世帯において、十分な貯蓄が出来ていない方が多いということ。
そして、十分な貯蓄が出来ていないからこそ単身でいる可能性があること等、
結果から読み取れる部分はあったかと思います。
正直、単身世帯の貯蓄額の中央値が50万円というのは、
社会問題として取り上げられてもおかしくない内容ではないでしょうか。
その意味で、是非はあるにせよ『老後資金2,000万円問題』として、
危機感を煽るということも多少なりとも貯蓄への意識づけを強める効果がとあったのであれば、
そこまで叩かれるべきものではなかったのかもしれません。
貯蓄をするには、
①収入を増やす
②支出を減らす
のいずれかしか基本的には手段がありませんから、
もし皆さんも貯蓄が十分でないようでしたら、
取り組みやすい②から是非取り組んでいってみてはいかがでしょうか。
それではまた。
コメント