固定資産とはなんぞや? – 固定資産①【簿記3級解説#11】

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どうもこんにちは、じょんです。

今回は資産に区分される勘定科目の1つである『固定資産』について取り上げていきます。

この固定資産と言う言葉、簿記においては非常に一般的な表現なのですが、
恐らく普段生活をしている中ではなかなか聞き慣れない言葉なのではないでしょうか。

大丈夫です、今回の解説を見ていただければ、ある程度の知識は身につけていただけます。

固定資産とは?

そもそもこの『固定資産』とはなんなのか?についてですが、
『頻繁に売買を行わず、長期間使い続けるモノ』と捉えてください。

分かりやすいものだと、土地や建物等の不動産、工場に置いてある機械設備、
オフィス内のデスクやPC、部屋を区切るパーテーションなんかも固定資産に含まれます。

その他、長期間使いつづけるものとして、ソフトウエアなんかも固定資産には含まれるのですが、
ソフトウエアはモノとしての形がないことから、簿記では『無形固定資産』に分類されます。

一方で、先に挙げた土地や建物等は『有形固定資産』と表現します。

ちなみに、『固定資産税』というものは皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、
固定資産税と言うのは、固定資産の内、不動産を所有していることに対してかかる税金のことを指しますので、
簿記における固定資産とは範囲が異なる点も覚えておくとよいでしょう。
(デスクやPCを保有していても税金はかかりませんよね?購入時に消費税はかかりますが)

固定資産を購入した際の仕訳

さて、ここからは固定資産を購入した際の仕訳のパターンを説明していきますが、
例えば100万円の土地を現金で購入した場合の仕訳は以下のようになります。

借方 貸方
勘定科目 金額 勘定科目 金額
土地 100万円 現金 100万円

いたってシンプルですね。

次に同じ土地を現金ではなく、後日当座預金振込で購入する場合には、以下の仕訳を記録することになります。

借方 貸方
勘定科目 金額 勘定科目 金額
土地 100万円 未払金 100万円
未払金 100万円 当座預金 100万円

先ほどの現金で購入する場合と異なり、土地の購入時には一旦未払金という負債が認識され、
支払と共にその負債が消滅することを意味しています。

固定資産の購入に関する仕訳は以上です。ここまでは非常に簡単ですね。

固定資産を売却した際の仕訳

次に、持っている固定資産を売却した際の仕訳はどうなるのかについて解説していきます。
例えば、皆さんの企業が持っている土地100万円を、現金120万円を対価として売却した場合の仕訳は以下の通りです。

借方 貸方
勘定科目 金額 勘定科目 金額
現預金 120万円 土地 100万円
固定資産売却益 20万円

上の仕訳の貸方にある『固定資産売却益』は勘定科目の5つの区分の内、『収益』に区分されるものです。
100万円の土地を120万円で売却したわけですから、差額の20万円は売却した側からすれば利益となるわけです。

では売却額が80万円の場合はというと仕訳は以下のようになります。

借方 貸方
勘定科目 金額 勘定科目 金額
現預金 80万円 土地 100万円
固定資産売却損 20万円

上の仕訳の借方にある『固定資産売却損』は勘定科目の5つの区分の内、『費用』に区分されるものです。
100万円の土地を80万円で売却したわけですから、差額の20万円は売却した側からすれば損失となるわけです。

なお、今回は現金での売却を前提としましたが、代金は後日振込等で支払われる場合には、
借方の現預金が一旦は『未収金』等の資産勘定にて計上され、
入金の際に、借方に現預金、貸方に未収金という仕訳を切ることになります。

今回のまとめ

いかがでしたでしょうか。

固定資産の取得及び売却については、簿記に馴染みがなくともイメージしやすいかと思われますので、
ここまでは比較的簡単に感じているのではないでしょうか。

次回は固定資産に関する論点として『減価償却』について解説していきます。
この減価償却ですが、簿記に触れたことがない方にとっては聞いたことがないものかも知れませんが、
簿記においては非常に大事な考え方ですので、しっかり勉強していきましょう。

それではまた。

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